この本の著者、小幡和輝さんは小二から中三まで不登校だった。
ぼくは不登校だった経験はないが、不登校と聞いて一番初めに思い描いたのが本書でも紹介されている家入一真さんだった。
「学校は行かなくてもいい」
ぼくが高校時代にこの本を読んでいたら、学校を行くのを止めていたかもしれない。
別にイジメを受けていた訳ではないが、とにかく学校が嫌いだったからだ。
無意味とも思える授業を何時間もかけて受け、その上所属していたバスケットボール部の練習は死ぬほど厳しかった。
「そんなもの止めてしまえば良いのに」
今思えば全くその通りだと思うのだが、当時は本当に意地になっていた。
しんどい事を敢えて耐え抜くのが美徳だと思っていた。
「楽しい」と思えることなどほとんど無かったし、逃げ場所も無かった。
ただ淡々と学校に通い続けるだけだったのだけど、今思えばそれは死んでいるのと同じだったかもしれない。
本書は「若林杏樹」さん、通称「あんじゅ先生」が漫画とカバーイラストを描いている。
不登校になったとしても、こんなにも生きていくための方法があるのだと優しく教えてくれる。
もし、現在不登校で悩んでいる人がいたら是非薦めたい事が色々と書かれているが、本書の中で一番カッコいいな、と思ったのは『僕が学歴をアップデートして大学へ進学した方法』だ。
この項は「裏技」と最初に書かれているが、クールで現実的な一つの方法だと思う。
本書を書かれた小幡和輝さんは起業家だが、一般的に就職する場合においても有効な手の一つだ。
この本は、親子で読みたい「正しい不登校のやり方」とサブタイトルがついているが、まさに今、不登校に悩んでいる子供や親にとって必読の書だ。
「とにかく学校には行かなくてはいけない」「義務教育だから」
そんな常識を覆してくれる。
健康ジャーナル社 (2018-07-15)
売り上げランキング: 438
コメント